蛍光組織免疫受託試験
false positive(擬陽性)のリスクがあることで、蛍光免疫染色を否定していた当社が受託試験を開始します。
ただし、明視野での特異性が確認できた抗体のみの作業となります。
受託試験フローチャート
- 抗体検索
↓ - 明視野で染色条件検討
↓ - 決定した染色条件に従い、明視野で本染色
↓ - 良好な結果が得られた場合のみ、蛍光で本染色
- 弊社蛍光顕微鏡は、共焦点レーザー顕微鏡ではございません。
- 多重染色の場合、抗体の選択が必要となります。
- 多重染色は、3分子までとなります。
- 明視野での結果次第では、蛍光染色へ移行できないことがございます。
- バーチャルスキャン画像の提出は対応いたしておりません。
検討例
明視野で染色条件検討
- 抗体:F4/80
- 検体:マウス肝臓
抗原賦活化処理3条件とあわせて、抗体濃度を3条件を検討致します。(合計18条件)
アイソタイプコントロールとして、rat IgG2bも同様の作業を行いまして、最も特異性を示す条件を検討致します。
抗体濃度5μg/mL | 抗体濃度1μg/mL | 抗体濃度0.2μg/mL | ||
熱処理 | F4/80 | ![]() |
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rat IgG2b
アイソタイプコントロール |
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酵素処理 | F4/80 | ![]() |
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rat IgG2b
アイソタイプコントロール |
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無処理 | F4/80 | ![]() |
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rat IgG2b
アイソタイプコントロール |
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明視野で特異性が確認でき、良好な結果が得られたので、蛍光で本試験を実施。
本試験実施例
- 抗体: F4/80
- 検体:マウス肝臓
- 抗原賦活化法:酵素処理
- 抗体濃度:0.2μg/ml
![]() F4/80 |
![]() 蛍光染色(赤:F4/80, 青:DAPI) |
![]() rat IgG2b |
![]() 蛍光染色(赤:rat IgG2b, 青:DAPI) |
蛍光顕微鏡
- 本体: ECLIPSE Ni-U (Nikon)
- 対物レンズ
・4x Plan Apo λ
・10x Plan Apo λ
・20x Plan Apo VC
・40x Plan Apo λ
・100x HP Plan Apo VC (oil)
- 蛍光装置光源: 蛍光LED照明システム D-LEDI
- カメラ: DS-Qi2 (1625万画素モノクロCMOSセンサー)
- 蛍光フィルター: DAPI, FITC, Texas Red, Cy5
染色例1
ラット脳 Iba-1 (green) + GFAP (red) | マウス脾臓 CD3 (green) + CD8 (red) |
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染色例2
マウスE18.5 αSMA (green) + CD31 (red) x20 | x40 |
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