2018年3月25日 更新
最近、腸内フローラの研究や免疫研究で、マウス腸管を用いた免疫染色やISHの試験をよくご依頼いただきます。その際に私たちが気付いたことがあります。
腸管はマウスで35cmほどあり、あまりに長くスライドガラスに乗らない為、4~5cmほどの長さに切って解析されることが多いかと思います。
経験的な話なのですが、目的の分子によっては、位置が数センチずれるだけで発現パターン(染色差)に大きな違いがあることがあります。
例えば同じ小腸でも、胃側と大腸側では全く違う染まりになる場合があります。
処置を行ったマウスとWTマウスとの発現比較をするような場合、その差は位置のずれなのか判断がつきません。
そこで私たちがお薦めしているのが、腸管ロール切片です!!!
これはSwiss Roleとも言われ、胃から結腸までをぐるぐる巻きにしていますので、マウスの腸管全てを1枚のスライドで切れ目なく観察できるだけでなく、絨毛の形もきれいな像が得られる有用な解析方法です。
参考までに染色画像を載せましたのでご覧ください。
また4月よりワイルドタイプのマウス腸管ロール切片(BL6、SPF、無菌)販売開始します、IHCやISHで使用可能です。
【画像】
BL6マウスのHE
SPFマウスのHE 無菌マウスHE
BL6のISH
SPFマウス HE画像 | 無菌マウス HE画像 |
SPFマウス 空腸 HE画像 | 無菌マウス 空腸 HE画像 |
ISH 画像 | ISH 画像 |