マーモセットの灌流固定

マーモセットを灌流固定する方法は、弊社で通常行っておりますラットの手技と機材を使用しております。(体重、ボディサイズが同程度であるため)

各所の要点について以下に記します。

ヘパリン注射

事前にヘパリンを腹腔内注射します。

100U/ml 100μl/100gBW

注射後は麻酔開始までに10分以上置きます。

麻酔

倫理規定に適合した麻酔をご使用ください。弊社ではこれまでペントバルビタールを使用しておりましたが、現在は吸入系の麻酔がよろしいかと思われます。

経験上、三種混合麻酔は使いづらいように思います。

 

灌流系列

滴下式にて灌流固定します。

点滴用の輸液セットを改修して使用しております。

脱血用のPBSと固定液の2本を繋ぎ、途中で切り替えられるようにしております。

 

灌流用の針

点滴用の翼付静注針を使用しております。

18G、20mm

 

灌流液

PBS(脱血用) 注射用ヘパリンのおよそ1/15程度のヘパリンを添加 100ml~150ml/匹

固定液 G-Fix 400~500ml/匹

 

手順

麻酔したマーモセットを台に仰向けに貼り付け、開胸する。

PBSを流しながら左心室に針を刺入する。液を流しながら針を刺すのはチューブ内に発生した気泡が体内に入るのを防ぐため。

左心房をカットし放血開始

PBSを流して脱血 5分程度。左心房から出る液に血が混じらなくなるまで。 流速はおよそ100ml/5分か少し遅いくらい。

固定液に切り替え。 最初5分は流速早め(PBSと同程度)。5分ほど流したところで20ml/5分程度に流速を下げ、1時間灌流固定。

途中で血管が収縮し流速が遅くなるので適時調節する

 

脳の摘出

  1. 頭部の皮膚を剥ぎ、頭蓋骨を露出する。側頭部、頸部の筋肉は除去する。
  2. 第二~第三頚椎のあたりで首を切り落とす。
  3. 切断面から頚髄を傷つけないように左右に鋏を入れ、頚椎背面を取り除く
  4. そのまま左右に切り進み、オーバーハングしている後頭骨の端、外耳孔の近くまで切れ込みを入れる。
  5. 後頭骨をはがすように切りはずす。(小脳の下部が露出する)
    注意:硬膜が非常に丈夫で硬いので、引っ張ると脳に食い込んで傷つけることがある。邪魔になる膜は鋏を使って切りはずすようにする。
  6. 4の切れ込みからさらに水平に頭部を周回するように切れ込みを入れる。
  7. 後頭部から正中線に沿って眉間のあたりまで切れ込みを入れる。
  8. 左右の頭頂骨を剥がすように切りはずす。6~8の行程は一度に行うことが難しい場合は少しずつ切りはずすようにする。
  9. 嗅球まで露出させたら、脳の上部を指で支えながら頭部を裏返し、脳を押し下げるようにしながら頭蓋底に付着している膜および神経を切りはずす。

この作業は後頭部側から行う。嗅球側から切り進めると嗅球の付着部分が裂けやすい。

耳付近の入り組んだ骨が邪魔になるようであればあらかじめ切り外しておく。

視神経の接続部が固くついているため、脳を壊さないように注意しつつ押し広げ切りはずす。

脳が頭蓋底から外れる 抜脳完了

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